スキャンのルーティングの設定
スキャンのルーティングを使用すると、各スキャナーグループがアクセス可能なネットワーク領域に従って、複数のスキャナーグループ間でスキャンを自動的に割り振ることができます。スキャンのルーティングにより、個別のスキャンそれぞれに対して特定のスキャナーを設定する必要がなくなり、スキャン設定および管理のオーバーヘッドが削減されます。この機能は、大規模デプロイメントで大きな利点をもたらします。運用効率を高めるために、高い権限を持つチームメンバーがスキャナープールを管理し、低い権限のチームメンバーがスキャンの設定時にそのスキャナープールを使用することができます。
注意: スキャンのルーティングは、リンクされたスキャナーでのみ利用可能です。
あるスキャンに対してスキャンのルーティングを設定した場合、そのスキャンの実行時に Tenable Vulnerability Management は自動的に次を実行します。
- 一致するターゲット範囲が最も狭く設定されたスキャナーグループにスキャンターゲットを割り当てます。
- そのスキャナーグループ内で、スキャナーの容量とまだ利用可能なターゲットに応じて、スキャナーが登録されると同時にスキャナーにターゲットを割り当てます。
詳細は、設定のガイドラインを参照してください。
注意: Tenable では、ネットワークの別個の領域を効果的にターゲットできるように、スキャンのルーティング戦略を事前に計画することを推奨しています。設定が不適切な場合、スキャンのルーティングによってスキャナーのターゲットへの到達が妨げられる可能性があります。
スキャンのルーティングを設定する方法
- スキャンのルーティングに関する設定ガイドラインを確認します。
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Tenable では、スキャンのルートを設定する場合に可能であれば、個別の IP アドレスではなく IP 範囲および CIDR 範囲を使用することを推奨しています。このアプローチは、より狭いターゲット値が推奨されるスキャンターゲットに対する推奨アプローチとは異なります。
- Tenable Vulnerability Management では、IPv6 アドレスの数値範囲形式はサポートされていません。代わりに、IPv6 アドレス範囲の CIDR 形式を使用してください。
- 通常、Tenable では個別のスキャナーを 1 つのスキャナーグループのみに追加することを推奨しています。しかし一部のケースでは、スキャン範囲や冗長性を確保するために、重複するスキャナーグループを設定したい場合もあります。ホストが複数のスキャナーグループで重複してターゲットになっている場合、Tenable Vulnerability Management はいずれかのグループを選択してスキャンします。いずれかのグループが優先されることはありません。
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スキャナーグループ内のスキャナーの利用可能性の定義については、スキャナーグループを参照してください。
Tenable Vulnerability Management では、スキャンのルーティングのターゲットとして次の形式がサポートされています。
ターゲットの形式 |
例 |
---|---|
1 つの IPv4 アドレス |
192.168.0.1 |
1 つの IPv6 アドレス |
2001:db8::2120:17ff:fe56:333b |
開始アドレスと終了アドレスで指定した IPv4 範囲 |
192.168.0.1-192.168.0.255 |
CIDR 表記の IPv4 サブネット |
192.168.0.0/24 |
CIDR 表記の IPv6 サブネット | 2001:db8::/32 |
IPv4 または IPv6 アドレスに解決可能なホスト |
www.yourdomain.com |
サブドメインとしてワイルドカードを含む、IPv4 アドレスまたは IPv6 アドレスに解決可能なホスト | *.yourdomain.com |